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2023.04.10 (Mon)  23:27

春 のご挨拶

一段とあたたかくなり、日中は汗ばむほどの陽気になってまいりました。桜の花びらが風に舞い、春たけなわといった風情です。こんにちは、あさひ治療院の太田です。

東洋医学では、立春からの数か月を「発生」という意味の「発陳(はっちん)」と呼びます。冬は陰のエネルギーにより身体の内側に向かって充実をはかろうとしますが、立春の頃には陰から陽へ、「満たす」から「発散」に転化し、身体は内側から動きだし、その機能を活性化させます。新しい命が芽吹き、大自然が装いを新たにする春。春の陽気が盛んになるにつれ、私たちの身体の中でも新陳代謝が活発になり、エネルギーの消費量も増加します。冬に蓄えた物をいよいよ使い始めることになります。発散させやすい季節に合わせ、ダイエットを始めるのにもってこいの季節です。春は、良くも悪くも目覚める季節。強い風が吹き荒れ、動植物も目覚め始めるように私たちの身体も身体的・肉体的に不安定な状態になりやすい季節です。東洋医学では、春は「肝」に影響が出やすい季節とされています。「肝」の働きは、西洋医学でいう本来の肝臓の働きの他に、自律神経、目や筋肉、感情や情緒中枢のコントロール機能まで、システム的な部分をいいます。肝の気は上昇する性質をもっていますが、春の陽気に刺激され肝気がのぼり過ぎる事があります。そうすると頭痛・のぼせ・めまい・不眠・便秘・肌荒れ・情緒不安定などの症状に繋がります。不調を感じたら、呼吸が浅くなっていることも多いので意識して深くしてみる事もお勧めです。花冷えや三寒四温という言葉もあるほど、春は気温も安定しない季節といえます。心も身体も大きくバランスを崩してしまわないよう、食事・運動・呼吸法を偏ることなく取り入れ、揺らぎやすい春を心地よく過ごせるよう、しっかり整えていきましょう。